自動売買(システムトレード)とは、予め設定したルールに従って自動的に通貨の売買を繰り返すシステムを言います。
略して「シストレ」とも言われます。
当ページでは、「自動売買(システムトレード)」を始めるか迷っている方へ向けて、最初に自動売買とはどのようなものか説明し、次に「通常のFXトレード」とメリット・デメリットを比較しながらその特徴を述べたいと思います。
自動売買の口座を比較する前に、まずは自動売買を始めるかどうかを決めましょう。
自動売買(システムトレード)とは自動的に注文を繰り返すシステムのこと
冒頭でも述べたように、自動売買(システムトレード)とは、「予め設定したルールに従って自動的に通貨売買を繰り返すシステム」を言います。
もう少し理解を深めるために、ここで質問です。
「IFD(イフダン)」と「IFD-OCO(イフダンオーシーオー)」は、どちらも自動売買でしょうか。
- IFD(イフダン)
新規注文をする時点で同時に決済注文も行う方法 - IFD-OCO(イフダンオーシーオー)
新規注文をする時点で同時に決済注文を行い、決済注文では指値と逆指値の2つの注文が同時にできる方法
答えは、どちらも自動売買ではありません。
新規注文して決済をしたらそれで終了するため、「繰り返す」ことはないからです。
自動売買(システムトレード)のメリット・デメリット
次に、「通常のFXトレード」と「自動売買(システムトレード)」について、メリット・デメリットを比較します。
「自動売買(システムトレード)」のメリット
- トレードする時間が節約できる
- 売買注文の手間が省ける
- メンタルに左右されない機械的トレードができる
始めに自動売買の設定さえ行えば資金が続く限り売買注文が繰り返されるので、「1.時間」「2.手間」が省けるのはすぐに分かります。
ただ、一度設定したらほったらしで稼げるというものではなく、相場に応じた調整・変更は必要です。
3番目の機械的トレードについては、トレーダー次第とは思いますが初心者向けとしてメリットとしています。
逆に言うと、「メンタルに左右されたトレード」とはどのようなものか分かりますか。
これは、「ポジションが利益となるとすぐに利益確定したくなり、損失となるとレートが回復するまで損切りせずに持っておくトレード」のことです。
以下に例をあげます。
全部で5回トレードするとします。
最初の4回は連続して勝ち、1回あたりのトレードで1万円儲け、合計4万円稼ぎました。
しかし最後の5回目のトレードではレートが逆方法に進み、現在損失となっています。さらに進んで1万円の損失となりましたが、「レートは戻るだろう」と考え、損切りするのも嫌な気分なのでポジションをそのまま持ち続けます。
しかし、レートはもっと下落しました。
一回の負けで今までの利益を大きく吹き飛ばすようなトレードをしてしまいました。
このような精神状態は特別なものではなく、ある程度トレードをすれば誰でも経験すると思います。
もし機械的トレードであれば、予め設定したレートで自動的に損切りされるためメンタルが入り込む余地はなく、最終的には3万円の利益となったでしょう。
このような理由で、機械的トレードを3番目のメリットにあげています。
「自動売買(システムトレード)」のデメリット
- スワップポイントが低め
- スプレッドが高め
- 取引手数料が必要
要約すると、通常のFX口座と同じ通貨ペアでトレードしたとしても、「取引コストが高め」ということです。
なお、3つデメリットをあげましたが、自動売買口座によっては2つだけの場合もあります。
FX会社は、費用をかけて自動売買のシステム開発を行っており、その費用を回収するために通常の注文方法より手数料を多くもらう必要があるのでしょう。
これらデメリットはある程度は仕方がないことだとは思いますが、やはり安いほうが良いです。
自動売買を比較しよう
各FX会社が行う自動売買は、他社と同様のシステムを利用しているところもありますが、基本的には異なったシステムのためトレード条件は同じではありません。
当ブログでも「FX口座比較一覧」の項目に、「通常のFX口座」と上下に分けて「自動売買(システムトレード)」を記載しているページもありますので、まずは見て頂ければ分かりやすいと思います。
例えば、下記の「取引手数料比較一覧」のページを見てみます。
ページ下部に「[2]自動売買(システムトレード)」の表があるので、左側の「シストレ名」が違えば別システムとなっています。
そのまま右側を見ると取引手数料もそれぞれ異なっていることがわかるでしょう。
「スワップポイント」や「スプレッド」「最低取引単位」のページも開いて比較すれば、特徴が見えてくると思います。
トレードしたい通貨ペアが決まっていれば、その通貨ペアの部分のみ比較するとより一層分かりやすくなるでしょう。
当ブログではすべての自動売買を記載しているわけではありませんので、興味があれば検索エンジンで探してみて下さい。
自動売買を真似して手動設定すれば取引コストはお得になる?
何か自動売買の取引コストを下げるアイデアはありませんか。
以前、私が自動売買をしていた頃の話をします。
マネースクエア(現在名)の「トラリピ」でトレードしていた頃の話です。
手軽で便利だったので利用していましたが、一方で先程あげた3つのデメリットに困っていました。
ある日、このように思いつきました。
「IFD(イフダン)」又は「IFD-OCO(イフダンオーシーオー)」の注文方法を使えば、トラリピのようにトレードできてデメリットも解決できる!!
「良いこと閃いた」と思いました。
実際にやりました。
トラリピではない通常のトレード口座を使って、「IFD(イフダン)」又は「IFD-OCO(イフダンオーシーオー)」のみで、予め20個ほどの新規注文をいれました。
つまり、設定した注文レートになると自動的に通貨が購入され、次に設定した決済レートになると自動的に通貨が売却されることになります。
これをトラリピのように等間隔で20個設定していきました。
これで手動トラリピの完成です。
先ほどあげたデメリットは完全に無くなりました。
しかしトレードを続けてみると・・・
レンジ相場ではレートが上昇下降を繰り返します。
一度決済すると、再度注文を出さないといけません。
私は、日中は仕事をしているので夜間にしかFXトレードができず、再注文が夜までできませんでした。
そのため、利益の取りこぼしがありました。
また、毎日夜にトレード画面にログインして最大で20個の注文設定をしなければなりませんでした。
かなり面倒でした。
取引コストのデメリットを消したつもりが、今度は手間が必要というデメリットを作ってしまったのです。
面倒なのですぐに手動トラリピはやめました。
結論はこうです。
取引コストはお得になるが、なんのために自動売買を始めたかわからない!
多少の取引コストは支払っても、自動売買って便利だなーと思いました。
デメリットよりメリットが大きいと思うなら試す価値はある
もう一度メリットとデメリットを比較します。
- トレードする時間が節約できる
- 売買注文の手間が省ける
- メンタルに左右されない機械的トレードができる
- スワップポイントが低め
- スプレッドが高め
- 取引手数料が必要
忙しくトレードする時間が少ない方は、高めの取引コストを支払っても自動売買に価値があるでしょう。
もしデメリットよりメリットが大きいと思うなら試す価値は十分にあります。
おわりに
自動売買について、メリット・デメリットを説明しました。
あくまで一般的な内容なので、「どの程度楽」だとか、「取引コストがどのくらい高め」なのか、「機械的トレードは本当に役立つのか」など、具体的なところは実際に口座を開設して体験してみないと分かりません。
私個人としては、「機械的トレード(一定の間隔やルールにそったポジション管理)」の部分は、リスク管理や資金管理、ボジション管理の勉強になると思います。
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