私のFX歴は10年です(2020年時点)。
10年間もFXトレードをすると、様々な政治的・経済的な出来事が起き、為替相場も大きく変動します。
そのような為替相場で生き残れるのは1割とも言われます。
無事に生き残っているFXトレード10年間の私の経験は、みなさんの役に立つと思い記事にまとめました。
最後まで記事を読んで経験者から学ぶことで、少しでも為替相場で生き残る確率を上げましょう。
FXトレードの利益
今までにFXトレードで稼いだ利益を公開します。
年ごとに手法に変化はありますが、基本的にはレバレッジは高くても3倍程度と低めの設定で、安全重視のトレードは変わりません。
FX軍資金に対する利益率は、おおよそ年利5~10%といったところ。
- 平成23年 約14万円
- 平成24年 約21万円
- 平成25年 約42万円
- 平成26年 約49万円
- 平成27年 約52万円
- 平成28年 約-9万円
- 平成29年 約35万円
- 平成30年 約59万円
- 平成31年(令和1年) 約162万円
【損益合計】約+425万円
例年、小遣い程度の感覚でほどほどに運用していましたが、平成31年(令和1年)は当ブログの記事集めもあって、FXトレードに力を入れました。
そのため、過去最大の利益となりました。
FXトレードを始めた理由
まずはFXを始めた理由からお話します。
当時の私は、それまで正社員になったことはなく、親と同居して生活するフリーターでした。
週5日コンビニで朝7時から6時間程度勤務し、時給は最低賃金の620円で、月収の手取りは5~6万円台。
このままではまずい!と考えて正社員を目指しましたが不採用が続き、結局コンビニの次は3年ごとの更新制である非常勤職員になりました。
時給は1,000~1,200円程度にアップしたものの、契約で週30時間までしか働けません。
月の給料は10~11万円台でした。
ボーナスなし、交通費なしで手当は何もありません。
職場までは車で片道1時間。
田舎なので車は必須ですが私は持っていなかったため、1年目は親の車を借りて通勤していました。
正社員に比べると雇用条件はよくありませんでしたが、他の就職先が決まらなかったため働きました。
働きやすい職場であったため、給料以外の不満はなく満足していました。
ただ、将来に対しての不安は常にあり、将来を考えるととても心が苦しくなるため、先のことは深く考えないようにして過ごしていました。
フリーターや非常勤生活から抜け出せる方法がわからず、「どうしたらいいんだろう・・・」と日々葛藤してもがいている状況でもありました。
このようなとき、FXがテレビコマーシャルやネットでブームでした。
- もし上手に稼げれば収入が上がる
- フリーター生活から抜け出せる
- 将来に対する不安がなくなる
- もしかしたら人生がうまくいくかもしれない
このような理由で、FXにすがるような、FXの結果次第で人生が決まるような気持ちでトレードを始めました。
GMOクリック証券「FXネオ」で始める
私にはFXトレードをしている知り合いがいなかったため、ネットや本を使って、ひとりでゼロから勉強し始めました。
参考までに、とても役に立ったおすすめ本を紹介します。
テクニカル分析やファンダメンタルも含めて、FXの基礎のついてしっかりと説明されています。
かなりの良本です。
2010年頃、GMOクリック証券の「FXネオ」を選んでトレード開始。
用意できた資金は約30万円。
少ない金額ですが用意できる精一杯の金額でした。
取引する通貨ペアは米ドル円(USD/JPY)を選択。
他の通貨ペアに比べてスプレッドが安く(安いと言っても当時は0.9銭あたり)、アメリカの情報は手に入りやすいと考えたからです。
実際トレードしてみましたが、初心者のためチャートの見方やトレード手法もよく分かりません。
この時期は、スキャルピングやデイトレードなどの投資スタイルを試す、様々な通貨ペアでトレードして値動きを確認する、参考にするテクニカル分析や経済指標を選ぶなど試行錯誤していました。
努力するも、トレードを繰り返すたびに次第に損失は増える一方です。
勉強してトレードしても期待する方向と逆方向にしかレートが動かないため全く儲かる気がせず、FXに自信をなくしていた頃でもあります。
自動売買なら儲かる?マネースクエア「トラリピ」を始める
試行錯誤は続けていましたが、ある時、機械的にトレードをすれば下手な自身の判断が入らないため儲かるかもしれないと考えました。
2011年、自動売買ができるマネースクエア「トラリピ」に口座開設してトレードを開始。
今は自動売買ができるFX会社はたくさんありますが、当時は選択肢がほぼなく、マネースクエア一強の状態でした。
高いスプレッドでしたが、実際使ってみると非常に使いやすいことに加えて、ロスカットの計算が簡単にでした。
「レートが下がってもどうせ戻るだろう」と考えて損切りは入れず、下がったタイミングで買い進める手法でした。
取引通貨は米ドル円に加えて、豪ドル円(AUD/JPY)も始めました。
豪ドル円は、先進国通貨であるオーストラリアの通貨であり、資源国であるため安心できると考えたためです。
なによりも、豪ドル円はスワップポイントが1万通貨あたり一日100円を超えることが当たり前で、値上がり益とスワップポイント運用益で二重に利益を得たかったからです。
豪ドル円の当時のレートは100円を超えており、一定の範囲内をレートが上下するレンジ相場が続いた状況もあって、それなりに儲けました。
トラリピでは、同一通貨でも一気に購入せず分散して購入するメリット、リスク管理を学びました。
多額の含み損!突然の暴落で何もできず
しかし、ある日突然レートが暴落しました。
徐々にではなく、急降下の下落。
暴落しても数ヶ月もすればレートは戻るだろうと楽観視していたため、下落時に買い進める設定のまま維持。
レートが下がれば追加で買い進める設定のため、損失はどんどん膨らんでいきました。
しかしこれが損を拡大させてしまいました。
万が一に備えて過去最安値のレートまで下落した場合でも耐えられるように、レバレッジを低くしていたのでロスカットは免れましたが、100万円程の含み損が発生。
この暴落でトラリピで稼いだ利益を差し引いても、収支は大赤字です。
とりあえずトラリピ設定は解除しましたが、損切りする勇気はないため放置。
豪ドル円のスワップポイントは高いため、レートが下がっても数年も経てばスワップポイントの利益で損失を補えると思っていました。
しかしレートが戻る気配が全くありません。
さらにスワップポイントも大きく低下。
数年間経過を見ることになっていまいましたが、それでもレートは戻らず、スワップポイントも低いまま。
どうしようもなかったので完全に放置しました。
この大損で私の今までのトレード方法を否定されてしまったため、今後どのような方法でトレードすればよいか全く分からなくなりました。
苦難の時期、スランプになり全く儲かる気がしない
大きな含み損を経験して自信を失いましたが、FXを始めた時の熱い気持ちは忘れておらず、FX自体は諦めてはいませんでした。
「レートが上がれば下がる」「下がれば上がる」なら、トレードすればするほど手数料のスプレッド分を損するのではないかとも思いました。
仕事や生活をしながら、いつも頭の片隅ではFXで儲かる方法を考えていました。
有名な投資関連の本を何冊も読んだりしながら、結局は2~3年間はまともにFXトレードができませんでした。
ただ、このときに読んだ本はスランプを抜け出すのにとても役立ち、投資の考え方のベースとなっていると思います。
FXを「確率」で考え、儲かり始める
ある日、FXトレードを再開したい気持ちになりました。
スランプ中に取引はあまりしていませんが、為替レートはよく見ていたため、なんとなくレートの動きがイメージできて自信がついたのかもしれません。
損失から数年立ってショックから回復したこともあるでしょう。
また、「確率」でのトレードを意識するようになりました。
FXトレードは買うか売るかしかないので、儲かる確率は単純に50%。
ただしスプレッドや人間の弱い心理を考慮すると、儲かる確率はもっと低くなります。
ここまでの考えで思考停止すれば、「FXは勝てない」との結論になります。
ただしポイントは、売買するタイミングを私達が選ぶ事ができるということでした。
80%で勝てるタイミングもあれば、30%しか勝てないタイミングがあり、勝つか負けるかは一律50%ではないと考えました。
つまり50%を超えた勝率でトレードを繰り返せば、最終的には儲かるだろうというのが私の「確率」の意味です。
購入タイミングは年に数回しかありませんが、勝てると自信がある相場のときにしかトレードしません。
売買するメイン通貨は南アフリカランド円(ZAR/JPY)にしました。
下落傾向にある通貨でデメリットもありますが、スワップポイントやレート変動幅など色々考えると、私の手法にあっていると思えたからです。
特にスワップポイントの高さは魅力的で、為替差益で赤字となってもスワップポイントで相殺しやすいと考えました。
テクニカル分析は実際の売買タイミングから遅れて反応することが多いと感じたため、あまり参考にしません。
使用するのはロウソク足、過去チャート、トレンドライン程度です。
細かいことを話すと他にもありますが、一旦このくらいにして他の記事に譲ります。
数年間のスランプと勉強期間を乗り越えて、徐々に儲かるようになりました。
儲かったお金でやっとトラリピの含み損を相殺しました。
とりあえず一安心です。
- 「確率」を意識する
- 勝てると思ったときにしかトレードしない(相場の心理を読む)
- 南アフリカランド円を選択(自身のトレードにあった通貨ペアを考える)
- テクニカル分析に頼りすぎない
- 勉強を続ける
待機資金の活用(スワップポイントのサヤ取り)
他に悩んでいたのが待機資金の活用です。
軍資金の全額を通貨購入に使うわけにはいかず、チャンスや暴落に備えて常に待機資金を持っています。
この待機資金は銀行に貯金していますが、すぐに取り出せるメリットがある一方で、利子がほとんどつかないというデメリットがあります。
考えたのがスワップポイントのサヤ取りです。
同じ通貨ペアでもFX口座ごとにスワップポイントが異なります。
例えば、同一通貨ペアでA会社は買いスワップポイント50円、B会社は売りスワップポイントが45円だとします。
A会社で買い、B会社で売りをできるだけ同じレートで行います。
同一通貨ペアなのでレートが変わっても為替損益はなく、差額のスワップポイント5円が確実にもらえます。
サヤ取りに使う資金額に比べるとたった5円しかもらえないので、ロスカットに注意しながらレバレッジを高めてスワップポイントを増やす必要があります。
このサヤ取りを試して、一年間に30万円くらいの利益がでました。
レートは毎日確認し、ロスカットとなる値を2~3日に一回計算して細かく調整していました。
正直手間はかかります。
相場の大きな変動に弱く、ロスカットの不安は残ります。
銀行預金のようにすぐには資金を取り出すこともできません。
でも待機資金については、一つの答えを出せたと思います。
2019年は本気モード
当ブログを始めたことから、記事の題材集めとして2019年は本気でFXトレードをしました。
安全重視のトレードは変わらず、レバレッジは2~3倍程度です。
FX軍資金を増やし、トレード回数も増やしました。
もちろん待機資金はサヤ取りで運用。
その結果、2019年は過去最大の利益162万円(税引前)となりました。
自分なりのトレードスタイルが確立してきたので、まあまあ自信もあります。
以前よりトレードによる心理面の弱さも、ある程度コントロールできるようになった気がします。
162万円の利益は上出来ですね。
2020年は新型コロナウイルスで様子見
当記事作成時点では、FXのポジションを持っていません。
理由は、新型コロナウイルスによる下落は一時的とは思えず、通常の下落とは異なると判断したからです。
勝てると思った相場でトレードするのが私のやり方なので、しばらく様子見します。
また、新型コロナウイルスで世界経済がガタガタになっており、感染者数は一向に減りませんが、逆に株式相場は新型コロナウイルス発生前より高値更新するという矛盾があります。
実態経済と株式相場が釣り合っておらず、いつ暴落が起きてもおかしくないと思えるのも理由の一つです。
つまり不安定。
【まとめ】FX歴10年の経験者が思うこと
私のFX歴10年はいかがでしたか。
色々あって、今の私のやり方は以下のようになりました。
- 低いレバレッジで安全重視(最悪も想定)
- 相場の心理を考えて勝てると思える相場でしかトレードしない
- チャンスや暴落に備えて常に待機資金は持つ
- 売買判断ミスを防ぐため、欲張らない、調子に乗らない
低レバレッジで安全重視のトレードをして、ギャンブルの様な取引をしないからこそ、10年間生き残っているのかもしれませんね。
私の経験を役立ててもらえたら幸いです。
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