既に通貨は持っているとして、売るタイミングについてお話します。
儲かるためには、通貨を「安く買って高く売る」ことが必要です。
このことはFXに限らず、株や投資信託・近所のコンビニやスーパーなどの実際の商売も同様のことが言えます。
工程は、単純に以下の2つに分けることができます。
- 「安く買う」
- 「高く売る」
ただしFXや株・投資信託では、「安い」「高い」はあとから振り返ってみて分かる相対的なものです。
例を挙げて説明すると、仮に現在のレートが120円としたら過去の110円は安いと言えます。
現在のレートが100円なら過去の110円は高いでしょう。
つまり、過去のレートが同じ110円だとしても「安い」「高い」の結果は異なるということです。
投資とはこのようなものですが、それでも「安く買う」「高く売る」ことについて努力が必要です。
そこで当ページでは、通貨を普通に売った場合と比べて少しでも「高く売る」ために、私が考える方法をお話します。
テクニカル分析(トレンドライン)
テクニカル分析とは、通貨の過去のレートを表したチャートから将来のレートを予測する手法です。
私は通貨を買う時も売る時も、トレンドラインをよく使います。
トレンドとは「傾向」の意味です。
レートは小刻みに上下に変動しますが、総合して上昇又は下降のどちらの傾向にあるかライン(線)で表します。
トレンドライン付近のレートは高値又は安値であると考えられるため、接近したタイミングで売却判断します。
トレンドラインでの売買判断については、こちらで説明しています。

ファンダメンタル分析(経済ニュースや経済指標、出来事等)
ファンダメンタル分析とは、経済に影響するニュースや出来事等から将来のレートを予測する手法です。
経済ニュース等の情報は、FX会社のホームページやツールから得ることができます。
ファンダメンタル分析ではあまり小さなニュースは気にせずに、影響力の大きなニュースによる判断でもよいかもしれません。
小さなニュース又は大きなニュースであるかの判断は、「テレビで放送される」「ヤフー等のポータルサイトでの記事がある」ことが参考になります。
もう少し情報を得たいなら、関係のありそうなニュースを気にしていれば十分でしょう。
経済や株価に強く影響しそうだと思えた時に、売却を検討します。
個人的な考えですが、トレードの売買判断や失敗の原因をファンダメンタル的に詳しく分析する方がいますが、結局は後付けの理由なので注意したほうが良いでしょう。
上昇又は下降するレートの勢い
「上がったら下がる、下がったら上がる」がレートの基本的な値動きです。
急激なレートの上昇(又は下降)が終わり反転すると、同様に急激な下降(又は上昇)となりやすいです。
そして反転後は、始めのレート付近に戻ると想定します。
そのため、売却する地点は始めのレートより少し手前ぐらいで決済を考えます。
他のチャートと比較
南アフリカランド円(ZAR/JPY)の通貨を持っているとした場合、南アフリカランド円のチャートだけでは売却判断はしないということです。
例として南アフリカランド円のトレードを行う場合に、私が必ず参考にするチャートを以下に挙げます。
なお、取引する通貨によって参考にするチャートは異なりますのでご注意下さい。
ドル円チャート
米ドルは世界で一番流通している通貨であり、通貨の基準とされます。
基軸通貨とも言われ、他の通貨への影響力が強いために判断材料の1つとなります。
日経平均株価
日経平均株価とは、東京証券取引所一部に上場している株式の中から代表された225銘柄から構成される株価指数のことです。
テレビニュースでもよく放送されています。
日本の景気や経済状況に関する日経平均株価は、日本円の価値にも影響を与えます。
そのため、株式のトレードで参考にするだけではなくFXでも参考にします。
日経平均株価が急落(又は急騰)すると後日為替も同様に動く場合もあるため、今後の予測や変化の前兆としてヒントになることもあります。
NYダウ(ニューヨークダウ)
ダウ・ジョーンズ工業株平均株価のことで、アメリカを代表する大手企業30銘柄からなる株価指数のことです。
NYダウは米ドルや日経平均株価にも影響を与え、FXにも影響を与えます。
前日のNYダウが下落していれば翌日の日経平均株価も下落することもあり、左右される場合もあります。
「購入時から○%下落したら売却する」と一律に決めない
「ポジションが購入時から○%下落したら損切り」「FX口座に入っている全資金が○%減少したら損切り」など、損失を限定するために一律に決める資金管理の方法があります。
「仕切り直して再出発する」という気持ちの整理や、「含み損がより増えて資金が使えなくなる」という効率の悪い資金運用を防ぐには良い方法と言えます。
しかし、私はスイングトレードでありレバレッジも1~3倍程度のため気にしていません。
数%の損失なら、スワップで十分回収できます。
数十%と更に下落したときには、逆に通貨を安く購入できるチャンスと考えます。
このために普段はレバレッジを低くしています。
レートが下落してからが私の本気トレードの始まりであり、決して売ったりはしません。
ポジション全体の平均レートを基準とする
通貨購入の際は、一気に買わずに分割して購入するため(いわゆるナンピン)、購入レートはバラバラです。
ナンピンの説明や方法については、以下のページで説明しています。

南アフリカランド円を購入した場合を例に挙げると、8円(10万通貨分)もあれば7.7円(30万通貨分)もあるでしょう。
平均すると7.775円となります。
【平均レートの計算】
(8円×10万通貨+7.7円×30万通貨)÷40万通貨
※ほとんどのFX会社では計算の必要はなくトレード画面で確認できます。
7.775円がポジション全体量の平均レートなので、7.775円を基準として現在のレートが高いか低いか判断します。
そして決済は、全ポジションをまとめて行います。
逆に言えば、現在のレートが7.9円だとしたら「7.7円の含み益ポジションのみ決済して、8円の含み損ポジションは決済しない」ことはしないということです。
理由は、過去にこのような決済方法を行っていたことがあり、結局は損失のポジションのみが増えていき大変困った経験があるためです。
何も考えずに感覚でトレードしてしまうと、不安から少ない儲けで利確してしまい含み損は損切りできずに持ち続けてしまいます。
これは私に限らず、人間のメンタル上の特性と考えています。
従って、平均レートを使った方法で対策しています。
おわりに
他ページでも部分的にポジション決済に関する内容は書いていますが、当ページでまとめてみました。
すべてを書ききれていない箇所もありますし、他ページで詳細に説明している箇所もありますので他ページも一緒に読まれることをおすすめします。
FXはたくさんのやり方・手法・考え方がありますので、自身にあった方法を試してみて下さい。
私の方法をそのまま真似してもうまく行くかは不明ですので、ぜひアレンジしてみて下さい。
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