スイングトレードにおけるリスク管理の方法をお話しします。
前回の記事では、リスク管理をおこなうにあたっての予備知識を確認しました。
暴落時の特徴が分からなければ、どのようにリスク管理を行ってよいか分からないためでした。
まだ読まれていない方は、下記のリンクよりサッと目を通すだけでもおすすめします。

今回は、私が行っている具体的な方法をお話します。
FXの暴落時の特徴(前回記事のまとめ)
前回の記事内容の簡単な振り返りです。
すでに読まれた方は読み飛ばして頂いても構いません。
暴落が起きる理由やきっかけ
思いつく内容をあげました。
- ヘッジファンド等が大規模な資金を使って購入した
- ヘッジファンド等が運用するAI(自動売買)が動いた
- 大事件が起きた(戦争、テロ、政治問題、経済問題等)
- 重要な指標が予想以上に悪かった
- 多数のトレーダー間の不安感が強くなった(大事件が起きそうな予感など)
- 市場参加者が少ない時間帯(日本時間での朝方)
- 市場参加者が少ない時期(年末年始の大型連休等)
- FX投資以外の株価等の指標が悪く、影響を受けた
暴落が起きてしまった時によくある特徴
前回の記事では、チャートの図を使ってより詳しく説明しています。気になる方はご参照下さい。
- 大きくレートを下げて反動で少し戻り、徐々に戻るパターン
- FX会社によってスプレッドが異なり、レートの下げ幅が異なる
- 事前に損切り注文を入れても、レートが滑ってかなり下の方で損切りされる
私が考えるリスク管理の方法
暴落時やその直前の対処では間に合いません。
普段からの取り組みが大事だと思います。
暴落時に信用できるFX会社で通貨を購入する
通常時のスプレッドの狭さやスワップの高さのみではFX会社を選びません。
暴落時も含めて取引に値するFX会社かどうか総合的に判断します。
【暴落時に信用できるFX会社】
- 「アクセスが多くてもサーバーダウンしない(しにくい)」
- 「スプレッドが広がりすぎない」
- 「レート下落幅が小さい」
- 「指定したレートで決済しやすい」
たくさんの種類の通貨を買わない
たくさんの種類の通貨を購入すると、各通貨ごとにニュースやレートに気を配らなければなりません。
通常の値動きも覚えづらいです。
私は、ストレスが少なく管理しやすさの面から、2通貨程度に絞っています。
FX口座への振込方法の一つである即時入金に慣れておく
即時入金とは、インターネットから振込操作を行うと即時にFX口座へ振り込まれる仕組みです。
暴落中にロスカットを避ける目的での入金は、あまりおすすめではありませんが、暴落後の割安レートでの通貨購入のための入金はありと思います。
チャンスを逃さないため、即時入金の準備はしておいたほうが良いです。
即時入金ができるネット銀行に追加用資金を入金しておく
株式やポジションを持っていないFX口座にお金があっても、すぐには他のFX口座には移せません。
一旦銀行に出金する必要があるため数日必要となります。
追加資金が必要なときは、「その瞬間」必要なことが多いです。
すぐに使えるように準備しておきます。
また、ネット銀行に預金している金額を紙に書いておくなど、すぐに分かるようにしておくのも良いでしょう。
普段からレバレッジをかけすぎない
レバレッジの決め方は、過去10年分ほどのチャートを確認して一番低いレートとなっても耐えられるように設定してます。
更に下落する可能性も考えます。
通貨にもよりますが、レバレッジは最大でも2倍程度にしています。
ロスカットとなる額を知り、継続した資金管理をおこなう
レートがロスカット側に近づけば資金を追加するなど、普段から意識しておく必要があります。
スイングトレードの場合は、スキャルピングやデイトレードほどこまめにレート確認をする必要はありませんが、最低でも一日1回は確認しましょう。
どの程度レートが下落したらどのような対策を行うかなど、事前に考えておきます。
マイナススワップが発生する通貨の場合は、仮にレートが変動していなかったとしても、発生したマイナススワップ額を資金から差し引いてロスカットを計算します。
普段から時間を決めてレートをチェックし、平常時の動きを覚える
2~3ヶ月間、毎日レートを見ていると通常時の値動きがわかるようになります。
すると、おかしな値動きがあっても気づきやすくなり、早めの対応ができます。
私は、「朝の出勤前」「昼休み」「夜の帰宅後」の1日3回チェックしています。
ポイントは、毎日同じ時間帯にチェックすることです。
また基準として、追加でUSD/JPY(米ドル円)は必ずチェックします。
FXのニュースだけでなく、日経平均株価も毎日確認する
自ら持っている通貨のニュースに加えて、基準となるUSJ/JPY(米ドル円)も一緒に確認します。
また、日経平均株価は下落するとFXにも影響しやすいためとても参考になります。
日経平均株価の確認が苦痛の場合は、なにか株価を買っておくと自然と気になり、ストレスが少なく確認できます。
「暴落が起きる理由やきっかけ(上記に記載)」に当てはまりそうなとき
当てはまりそうかどうかの判断は、「経験」「情報を集める能力」「解釈力」「メンタル」「トレーダーの置かれている状況」などたくさんあり、個人ごとに異なるはずです。
不安感を感じたら早めの対策を考えます。
【不安感を感じた時に行う例】
- 「いつもより多めに資金を入れる」
- 「一部のポジションを決済して下落に耐えやすくする」
- 「ロスカット値やレバレッジが高くなっていないかを確認する」
おわりに
スイングトレードは数週間から数ヶ月間と少し長い期間の投資のため、暴落にも耐えれるような普段からのリスク管理を意識しています。
スキャルピングやデイトレードの短期売買と比べると、レバレッジを抑えていることから資金効率は悪いかもしれません。
使っているお金に対して思っているほど稼げないかもしれません。
しかし、暴落による損切りやロスカットによって再起不能となりえる大金を失うかもしれない不安を感じたままトレードするよりかは、私は遥かに気持ちが楽です。
暴落は今後も必ず起きます。
過去に「リーマンショック」や「スイスフランショック」などもありました。
小規模程度の暴落は1年間に数回は起きています。
暴落のたびに大金を失っていてはFXは儲からないと思います。
リスク管理においては、
「事前にできることはしっかり考えて、しっかりやっておく」
ことが大切だと感じます。
それで今回の暴落(平成31年1月3日)も耐えれたように思います。
FXに限らずすべての投資は、楽して儲かりませんし簡単でもないと思います。
毎日コツコツ必死に勉強して、失敗から学んで、苦労してやっと少しコツを掴み稼げるようになると思います。
なお当記事は、あくまで私が行っている方法の話のため、必ず損切りやロスカットにならない方法ということではありません。
他にもやり方はたくさんあると思います。
スキャルピングやデイトレードの短期売買では、リスク管理の方法は異なりますので混同しないようにご注意下さい。
みなさまの今後のFXに参考となれば幸いです。
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