三井住友フィナンシャルグループ(SMBC)は、配当金生活ポートフォリオに向いているでしょうか?
株主還元の姿勢は強く、現状では高い利回りとなっています。
非常に魅力的なのが累進的配当の方針。
三井住友フィナンシャルグループは銀行業務を中心とした複合金融グループであり、グローバルにも事業を展開しています。
将来の業績はゆるやかに拡大すると予想。
記事作成時点において、ぜひ購入したい銘柄と判断しました。
なお当記事は、配当金生活ポートフォリオに組み込む株式を考えるときに必ず検討する、3つのポイントを中心に記載しています。
- 株主還元が高く継続性、安定性がある
- 企業の業績と将来の成長性
- 購入時株価が割高ではない
配当金生活ポートフォリオに興味がある方は、ぜひ参考にして頂ければと思います。
三井住友フィナンシャルグループ(SMBC)の紹介
三井住友フィナンシャルグループは銀行業にあたります。
銀行業は、日本では超低金利のため収益面で厳しい環境に置かれています。
三井住友フィナンシャルグループといえば、三井住友銀行が頭に浮かびやすいと思いますが、実際には銀行業務を中心として他の事業も展開している複合金融グループです。

グループ会社は、各業界トップクラスに位置する企業で構成されているのは魅力的ですね。
三井住友フィナンシャルグループは、メガバンクである3大金融グループのひとつです。
主なライバル企業は、「三菱UFJフィナンシャル・グループ」「みずほフィナンシャルグループ」であり、よく比較されています。
業種 | 銀行業 |
時価評価総額 | 43,845億円 |
会社の基本情報を確認したところで、以下より配当金生活ポートフォリオに組み入れたい株の3つのポイントについて記載していきます。
株主還元が高く継続性、安定性がある
配当金生活のためには、できるだけ株主還元が高い株を購入して軍資金を効率的に活用できれば理想です。
- 配当金(配当利回り、配当性向)
- 株主優待
- 自社株買い
配当金生活にとっては、配当金の高さが一番重要です。
自社株買いは株価自体を高める行為であり、株主還元のひとつになります。
配当金・配当利回り・配当性向の推移
三井住友フィナンシャルグループの配当金・配当利回り・配当性向の推移を確認します。
配当性向とは、企業の利益に対する配当金の支払い割合を示しています。
例えば、配当性向30%なら、100億円の利益の場合には30億円を配当金として株主に支払っています。
80%などの高すぎる配当性向は、将来配当金が減配されるリスクが高まり、配当金の額が不安定となる可能性があるためあまりおすすめしません。

年間予想配当金 (1株あたり) | 190円 |
配当利回り | 6.5% |
配当性向 | 65% |
グラフを見ての通り、配当金は右肩上がりです。
2020年のコロナの状況においても減配していません。
さすがメガバンク、将来においても大変心強さを感じます。
そして、一番魅力がある累進配当について、株主還元方針に書かれています。
「株主還元は、配当を基本に、機動的な自己株取得も実施してまいります。配当は累進的とし、配当性向は2022年度までに40%を目指してまいります。また、自己株取得は、資本の状況、業績動向、当社株価の水準、成長投資機会、資本効率向上等を考慮し、判断いたします。」
三井住友フィナンシャルグループ公式サイトより
今年はコロナの影響により一時的に配当性向は65%に上昇していますが、例年の配当性向は約30%前後とまだまだ低いため、さらなる増配の余地もあります。
配当金は今後も安定的でしかも増配が期待できるため、配当金生活ポートフォリオにとっては非常に嬉しい銘柄ですね。
株主優待の実施内容
三井住友フィナンシャルグループは、株主優待は実施していません。
自社株買いの状況
自社株買いとは、株式市場に出回っている自社の株式を、企業自ら購入する(買い戻す)行為を言います。
自社株買いが行われると市場に出回っている株式数が減少するため、株価の上昇につながります。
自社株買い | |
---|---|
2018年5月 | 700億円 |
2019年5月 | 1,000億円 |
2020年5月 | 0円 |
2020年はコロナ影響の見極めや資本活用のために自社株買い見送りとなりました。
ただ、配当金を減配しなかっただけでも十分と考えています。
企業の業績と将来の成長性
将来、配当金や配当利回りが上昇しても株価自体が下落すれば、全く意味がありません。
配当金生活ポートフォリオに株価の大きな上昇は望みませんが、少なくとも株価原資が減少しない株式銘柄を選ぶ必要があります。
そのために、企業の業績推移や将来の成長性についてもしっかりと検討します。
三井住友フィナンシャルグループの業績推移
決算期 | 経常収益 | 業務純益 | 経常利益 | 純利益 | 1株益(円) |
---|---|---|---|---|---|
連2017.3 | 5,133,245 | 1,132,860 | 1,005,855 | 706,519 | 516.0 |
連2018.3 | 5,764,172 | 1,203,845 | 1,164,113 | 734,368 | 520.7 |
連2019.3 | 5,735,312 | 1,192,273 | 1,135,300 | 726,681 | 520.0 |
連2020.3 | 5,314,313 | 1,085,034 | 932,064 | 703,883 | 511.9 |
※単位は百万円
引用:四季報より
各年の経常収益や利益等の変化を見てもほとんど変わりがありません。
コロナの影響については、2021年3月の業績がまだでていないため詳細は不明ですが、四季報の業績予想をみても大きな減少は無いようです。
将来にわたり、大きな業績拡大縮小はなく、おそらく安定的に推移していくと思われます。
将来の業績見通し
三井住友フィナンシャルグループの将来は、すごく良いわけではありませんが悪くもないと思います。
日本は既に超低金利とも言われ、普通預金にお金を預けても利息は年0.03%程度であるのことはご存知のとおり。
銀行業は、最近は低金利、マイナス金利が続いており利益をあげにくい環境となっているため、投資家にとっては不人気の業種です。
金利が低下するたびに売られてきたのが銀行株。
今の日本では銀行が大きく成長するのは難しいでしょう。
ただ、三井住友フィナンシャルグループは複合金融グループのため銀行業のみに依存せず他の事業も行っており、さらにグローバルに業務を展開しているので、収益拡大の余地は残っていると考えます。
分散されたポートフォリオは経営の安定性にも繋がります。
もし将来、日本の金利が上昇することがあれば、利益が増加してより魅力的な株式銘柄になるでしょう。
業績や利益の大きな拡大は見込めませんが、緩やかに上昇していくだろうと予想します。
購入時株価が割高ではない
配当金生活ポートフォリオにふさわしい銘柄であっても、割高な株価での購入は避け、できるだけ割安時に購入したいと考えます。
購入するタイミングは重要です。
三井住友FG (8316) | 3,524円 最新株価を確認 |

引用:SBI証券公式サイトより
過去10年間のチャートからは、現在の株価はやや安めといったところ。
長期的に株価が成長すると思えるなら悪くないタイミングと思います。
【まとめ】累進配当の三井住友FG、銀行株が不人気な今こそ購入チャンスか
三井住友フィナンシャルグループについて、配当金生活ポートフォリオに組み入れたい銘柄か検討しました。
- 【株主還元】
配当利回りが高く、配当性向はまだ低い
累進配当(配当金を減配しない)が非常に魅力的 - 【企業業績の将来性】
業績は長期間ではゆるやかに増加すると予想 - 【株価水準】
過去10年チャートではやや安め
とにかく累進配当が非常に魅力的です。
将来の安定的な配当金と増配に期待できます。
銀行業は投資家に不人気ですが、だからこそ株価も割安で配当利回りも高くなっています。
私も購入しており、長期スパンで保有していきたい銘柄となっています。
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